代数学のいわゆる典型問題だと思われるのですが、ちゃんと理解できたのでメモを残しておきます。
問題
代数の準同型 について, の生成元は?
解答
記法の便宜で などを とか などとかく. いま をとって, で割り算すれば
と表せる. を ( のみで, かつ に属する多項式)で割り算して
となるので
各項に含まれる の次数 について法を とする剰余を考えれば
が成立つので,
となる. 先の の式に代入すれば
より
と表せるから となる.
逆に であるから
終わりでも良いのだが,
に気づけば
と簡単になる.
Reference: 雪江明彦『代数学2 環と体とガロア理論』日本評論社, 2010.